2015年6月16日火曜日

ポルトガル・スペイン自転車ぶらり旅 第二十一日

 前日の晩とはうって変わり、静穏な環境で睡眠を出来たのだが、朝六時半の目覚ましで目を覚ましたときには、寝足りなさを感じた。体はもっと睡眠を求めているのかもしれない。

 それはさておき、朝の電車で最終目的地バルセロナに入ることを決めているので、切符売り場へ直行。メモに記してあった8時52分発の各駅停車を女性駅員に指さすと、これは時間が変わったとボールペンで2を0に書き改める。13ユーロ余できっぶを買ったが、駅の行き先表示板には見たことのないL’hospitariat LL  なんとかと長い駅名が書いてある。これが行き先のようで、スペイン国鉄のHPの駅名にもこの名では出て来ない怪しい名前。仕方なくグーグル地図でこの名前を入力すると、バルセロナの南東側の街の名として出ている。この電車はマンレサ経由とあるから北の方から回り込んでくるのではないかと推測する。この電車で直接バルセロナ・サンツ駅に行けると彼女は云う。わたしは切符を売る女性はあまり信用しないようにしているのだが、調べた結果を合わせるとこれで行けるだろうと確信する。20分位前に掲示板の表示通りの5番線に赤地にCを白抜きした近郊線の車輌が入ってくる。なるほどこれは近郊線の扱いなのか。それにしてもバルセロナまで3時間以上かかるの近郊線というのも抵抗があるが、まあよかろう。近郊線には自転車の指定席がないので、折りたたみイスを閉じたまま3席くらいにくくりつける。
車窓風景はまた違う。麦畑が多い
 あとは電車の停車駅に注意を払っていなければならない。この電車はバルセロナ・サンツも途中駅だからだ。バルセロナ市内に入るとほとんど地下ばかりでどの辺りかなど全く見当がつかない。そして車内の表示板に次の駅表示にバルセロナ・サンツが出て、1分程度で到着。スムーズに降りられた。

  駅頭に出て振り返ると立派なバルセロナ・サンツの駅舎が建っている。全ての線路は地下にあるように思われるので、これを見ても駅舎とは思えない。時間は12時を20分くらい。取りあえずホテルに行って、チェックインをするかバックパックだけ預けて食事に行こうと、今日のホテルをめざしていると前輪のタイヤの空気圧が低いので、止まって携帯用ポンプで空気を入れてみるとちっとも入らない。むしろ抜けていく感じ。いよいよポンプの口ゴムがおかしくなっていると思って、取り出してみると二つに分割しているから空気を入れるために必要な密封が取れない状態なのだ。やむなくホテルまでの残りの距離を押していく。途中に自転車がないかきょろきょろしながらである。しかしそんな都合よく自転車屋はなく、通りがかりのロードに乗ったチクリストなら携帯用のポンプをもっているに違いないから、借りようと思うがこれも都合よくはいかない。平日の昼時、ロードは街中を走らない、車が多いからだ。マウンテンバイクのお兄ちゃんに聞いてみても携帯用ポンプなんてもっていない、とつれない。ホテルについて荷物を置いて、また自転車を押しながら街に出る。自転車屋もポンプをもってそうな人にも会えない。結局昼飯を食べた店で聞くと、すぐそこにありますよと言うことで行ってみたが、すでに午後の休憩に入っている。バルセロナの市内をあちこちチャリで行くというのもお預けで、ホテルにチェックインするが、自転車はうちじゃ預からんから、どこか外へ置いてこいと極めて冷酷。チャリユキが一夜野宿したらどうなるのかわからないが、本当に狭いホテルなのでやむをえないのかもしれない。こんな仕打ちを受けたのは初めてだ。イタリアではもっと狭いホテルがいくつもあったが、外に自転車置き場を確保してもらったりした。
これ駅には見えないよね


 ホテルで自転車屋が開く時間まで荷物の整理をしたりして過ごした。午後6時、まず自分なりに修復を試みた携帯ポンプを使ってみたが、すぐ元の木阿弥で空気は抜けるばかり。結局自転車屋までの約1.3キロ位を押していく。まずゴムの弁の換えがあるかを問うと、言下に、ない!で終わり。仕方なく携帯ポンプを買いたいといったらゼファールとどこかわからないがゼファールの半分以下の価格、安すぎるのは危険なのでゼファールを選択。あと、フロアポンプで空気を入れてもらった。自分が入れるのとはレベルが違う、ここまでいれなければと反省。峰打ちパンクは空気圧が低いためである。

 空気が入って、ちゃんと走れるようになったので、まずカタローニャ音楽堂へ。今夜でも明日の晩でも催しがあったら、切符を買いたいとおもったのだが、21日まで何もない。でも切符売り場に行列ができているのは、音楽堂の見学の切符を買うためらしい。一日何十回というガイドコースが組まれている。


カタルーニャ音楽堂 正面ファサード
 それからバルセロナの旧市内を中心にぶらりと走った。見たことがある建物があったので写真を撮った。おそらくカサバトリョというガウディの作品である。昔、年賀状のネタに使ったことがある。そしてこれはカサミラではないかと思ったが、やけに外壁が白い。どうもリフォームをしたらしい。なんか違和感が漂う。
カサ・バトリョ

やけに白いカサ・ミラ
 街並みも見て歩いたが、バルセロナらしさが感じられるものはなかった。自分はここに来る前に、バルセロナの街路舗装はなんといっても破砕タイルだよな。グエル公園のように道路面に細かく破砕したタイルをモルタルに埋め込んでいく。これぞバルセロナらしさが一番発揮できるところではないか。破砕したものかどうかわからないが、細かな大理石の石粒をモルタルに混ぜただけのものだが、これではあまりにさみしい。残念でありました。
上下の明るさが違うため下が影みたいになるのを打開したい
大理石を細かく砕いてアスファルトととませている
詳細に見ても美しくない。ここに破砕タイルを混ぜたらどうな感じになるか?



 

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